運 動

有酸素運動が効果的。
無理をせず、
習慣にすることが大切です。

「脳トレ」は効果がない?

脳に良い取組みと言えば「脳トレ」といったゲームやパズルなどを思い浮かべるかもしれません。しかし残念ながら、そういった取り組みが認知機能(脳の働き具合)の維持向上に効果がるという、医学的なエビデンス(証拠)はまだありません。
現在、医学的に効果が認められているのは、有酸素運動と生活習慣病の予防です。

生活習慣病と認知症との関係

アルツハイマー型認知症は「脳の糖尿病」と言われるほど、生活習慣病と密接な関係にあるとされています。高血圧、肥満、糖尿病などメタボリックシンドロームに由来する生活習慣病は、認知症になるリスクが2倍ともいわれています。食習慣の見直しなど、中年期以降のメタボ対策は、認知症の発症リスクを減らすためにも大切です。

有酸素運動で脳の健康を保つ

国内外の様々な研究結果から、有酸素運動が認知機能の低下と認知症の予防について、効果があることが報告されています。ただ、実はまだ有酸素運動がなぜ認知症予防に有効なのか、その具体的なメカニズムはわかっていません。脳のアセチルコリン神経の活性化、海馬や大脳新皮質の血流の増加、アルツハイマー型認知症の原因とされているアミロイドβの蓄積予防効果、など、様々な学説が国内外で発表されています。

具体的に何をすればいいの?

すぐに始められるのはウォーキング

有酸素運動といえば、ジョギングを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、普段、運動習慣のない方がいきなりジョギングを始めると、膝や腰を痛めてしまう危険があります。まずは手軽にはじめられるウォーキングから始めましょう。無理をせず、最初は15分、慣れてきたら30分、40分と、だんだんと体を運動に慣らしていきましょう。万歩計などを使って、1日1万歩を目標にするのもいいかもしれません。ラジオを聴いたり、風景を楽しんだり、歩きながらできる楽しみを見つけるのが、続けるコツです。

より効果があるのが、「音楽に合わせた運動」

三重大学医学部と三重県紀宝町で行った研究では、ただ運動するよりも、音楽に合わせた運動のほうが、認知機能(脳の働き具合)を維持改善するのに効果が高いという結果が出ました。
認知症になってしまった人、なりかけている人(軽度認知障害)だけでなく、正常な人でも効果が出ています。この研究は10年にも渡って行われており、国際的な医学誌にも認められ、NHKなどのメディアでも取り上げられ注目されています。

研究結果のある体操をオンラインで

私たち脳活総研が、その三重県で実績を出したプログラムを、東京都立大産業技術大学院大学監修・ヤマハ音楽振興会のコンテンツ提供と言う形で、エクササイズプログラム「脳活性プログラム」をオンラインで提供することになりました。これまで8000人が参加した、認知機能に確かな効能が実証されたエクササイズです。ぜひご参加ください。

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